この、終わり行く空の下
 
 記歴8764年沈み始めた日の中に二人の現行人類が立っていた。
 幾度にも及ぶ歴史の改竄と遺伝の普遍性への抵抗によってこの惑星から拮抗の文字を消し去り、自分たちの称号から「暫定」という枕詞を取り払った彼らは現時点での結果の支配者であった。
 斜陽の中一人が動き出した。
 そして言う。
「さあ、終わりを終わらせて。」
 もう1人、手すりに寄りかかっていた少女が応えた。
 この時点で真実を知るのはその中で、一人しかいなかった。

もちろん、その真実も半分でしかない。
この、終わり行く空の下
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